失恋内服薬

大人のオンナが心の傷を癒していくには?

緊張感でゾクゾク

 レンタルDVD5本千円で、かつて熱狂した『 インファナル・アフェア』を懐かしみ

 

ダブルフェイス ~潜入捜査編・偽装警察編~ [DVD]

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 を借りた。どーせ、柳の下の二匹目か三匹目のどじょう…と、期待しないで見たのがいいのかもしれない。予想を裏切り、かなり、いい。

 警視とトニー・レオンの屋上のシーンも、其々の死も忠実に再現されていて、かつての熱狂がよみがえり、熱くなった。

 双方の潜入が情報を流しあい、組織が駆け引きし合う、麻薬取引中のあの緊張感。包帯の下でのモールス信号とか、携帯での送信とか、タイ人ブローカーに「 言葉、上手くなったな」なんて言う台詞とか、細かなところが再現されているのが嬉しい。

 キャストもいい。

 トニー・レオンの、鋭さの中にもどこかに甘い感じのある男の色気を西島英俊が見事に再現している。アンディ・ラウは中華世界の二枚目トップスターだが、彼の表情の鋭さや、警察トップでいながら組織と通じているという陰の部分の疾しさや緊張感を、香川照之は目の表情一つで自分のモノにしている。さすが、歌舞伎役者。二枚目でもないし、スタイルも良いわけではないのに、この存在感と演技力は凄い。「 ウォー・シー・ファン・劉徳華( リュウダウファ)」と言い続けて十年の私が、あっさりと許してしまうくらいの迫力がある。

 視線の先で火花が散るような男同士の緊張感を、日本人だけで再現できているのが凄いと思う。でも、もしトニーとアンディの二人だったら凄味が極まって、殺し合うかもしれないし、愛し合うかもしれない…という、さらにミステリアスな色気が醸し出されると感じるのは私だけだろうか。生憎、そういう感じは香川・西島ペアには、無い。ある意味健全で、健康的なハードボイルドに仕上がっている。

 

 さらにもう少し突っ込んで考えると、日本版では潜入の心情に深みがない。「 善人になりたい」という重要な台詞…何回も観たので広東語の波すら思い出せるくらい…だけど、これは中華圏の人々にはこれはある種のリアリティを持って迫る言葉なのだと思う。しかし、お寺が葬儀式場か観光地でしかないような日本では、深みがない。ま、これは文化的な背景があるから仕方がないのだろう、ね。

 これらの二点に目をつぶれば、オリジナルの味を損ねず、日本流にアレンジされた面白い作品で、『 インファナル・アフェア』への愛情すら感じさせる。ワクワクして観ることができて、元気が出てきた。嬉しい。ありがとー!

 

 調子に乗って、一話だけ録画だけしてあった

 

MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ DVD-BOX

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 を観た。

 ヤクザへの潜入だった森屋( 西島英俊)は、実は生きていて、名前を変え、特捜の警部になった。高山( 香川照之)はヤクザとの関係がバレて、左遷されて警部補となり…。みたいな、想像を働かせると続き物みたいな感じがして、面白かった。

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